ねずみの恩返しはなかった(笑)
「楽しいことは創ればいいよ。」
こんなフレーズがあったな。初めて聞いたときは「おお~♪」ってなったっけ。なんかお洒落だなあって。
「楽しいことが創れない。」
楽しいことが創れない。創れなくなってしまった。楽しいと思えないし、楽しいことがほとんどない。
ワクワクしない。そして、
「楽しいことを創るのがめんどくさい。」
「はじめから完成したものを頂戴。」
そう思うようになってしまった。
いまじゃあカップラーメンを作ることさえめんどくさい。出来上がったものを頂戴。後は食べるだけに。盛り付けまでやって頂戴。
わがままお嬢様みたいになってしまった。
お嬢様だったら良かったのに、現実は‥。
隣の住人がうるさい。笑い声が気に障る。
イライラしてるね、私。心がどんどん狭くなってる。
何とかしないと、何とかしないと。
本当に焦っているの?
駄目だ、追い込まれないと駄目だ。危機感がない。
楽しむ才能がない。
楽しむことができない。楽しいことがない。
ただイライラして、ただ退屈で、ただ不安で、ただ孤独。
なんじゃこりゃ?
生きてる意味がない。生きていたくない。でも死ぬのは怖い。
何?タケコプター?
いったいどんな会話してんだよ?隣の住人は。
ああ隣に住んでるのがトトロだったらなあ。
猫バスに乗せてもらうのに。
「やーい♪おまえんち、おっ化けやーしき!」
かんたぁーーーーーー!
昔私が住んでいたうちも、お化け屋敷みたいだった。まっくろクロスケはいなかったけど、ネズミが住んでいた。
夜になるとドタドタ走り回ってたなあ。掃除機のホースとか噛み切られてたなあ。ゴミ箱にポテトチップス捨てたら、夜中に食べてたなあ。
ねずみ取りの罠に引っかかったこともあった。あの頃の私はまだ純粋だったから、捕まったネズミがかわいそうで泣いてしまった。
母親がねずみを逃がしてあげたっけ。凄い速さで家の外から飛び出していった。あのねずみはあの後どこに行ったのかなあ?
ねずみの恩返しはなかった(笑)
父親が釣ってきた魚を見ては泣いて、夏休みが終わり、おばあちゃんやおばさんと離れるのに泣いて、学校で泣いて、とにかく泣いて、泣いて泣いての子供時代だったなあ。
今?
血も涙もねぇよ?